New Anarchism in Japan

出典: https://www.anarchism.jp/

Submitted by AKII_YUKITO on April 4, 2026

# 基本綱領

アナキズムとは**現存在の自由**を立脚点に全ての超越的権威を否定し「総破壊」を目指す革命思想である。革命こそが我々が放り込まれた世界で目の当たりにする抑圧の現実に対して実存的に応答する為の投企であり、国家と資本主義から家父長制や宗教そして共産党まで汎ゆる「聖なるもの」たる観念を片っ端から粉砕する。

> 破壊の情熱はまた創造への情熱である

この古典的なバクーニン主義の精神を受け継いで発展させる使命を帯びた我々は、近年コロナ禍で流行した栗原康や森元斎や松村圭一郎らによる相互扶助が自己目的化された矮小な〈暮らしのアナキズム〉の潮流を葬り去って、再びマルクーゼの言う「大いなる拒絶」を以てポストモダン的思想状況を撃ち抜き**近代を超克**せんとする。

自由を勝ち取る闘争は自由に実践せねばならない!我々は自律的なアナキストとして**少数精鋭の革命家の結社**たる我が同盟に団結する。既存セクトのような形式主義の再生産を防ぐ為やたら迎合的な組織拡大は控えられるべきであり、党員になれる資格はこの基本綱領を完全に理解した上で自分なりに思想及び実践が出来る人のみとなる。

> 私の事柄を無の上に私は据えた

水平的な組織やノンセクトの活動家のような自発的で緩い連帯は体制下でブルジョワ的権利(非干渉と私有財産)に甘んじた小市民的な運動でしかない。アナキズム的な自由とは**存在の無根拠性**の上に唯一者が自らの意志で世界を所有する事であり、強固な一枚岩の団結した我々が闘争によって本当の自由を創り出すのである!

## 存在論的疎外論

マルクス主義の唯物弁証法に対抗する為にアナキズムには社会分析に駆使する哲学的基礎付けが必要である。その方法論として、色んな理論の要素を批判的に「転用」して取り込み、独自にハイデガー的な**現存在視座**(今ここ〈私〉の眼差し=唯一者)の上に再定立して体系的に統合する「存在論的疎外論」を以下に構築する。

千坂恭二の『歴史からの黙示』における国家論(共同性の観点だと官僚制が再生産される仕組みが見落とされる)とシチュアシオニストの疎外論(ドゥボールの『スペクタクルの社会』は客観的分析の記述だけに留まっており現象学的還元が欠如してる)と廣松渉の物象化論(共同主観的存在構造は余りにも客観的な関係論に寄りすぎて現存在の不在がある)を読み込みながら括弧内に入れた課題を乗り越えるのだ。

最も究極的な問いは、どのような意味を持って存在が立ち現れてるか?であり、我々が経験する様々な現象は全て存在論の問題に還元される。吉本隆明が〈国家〉について個別に国家論として扱わずあくまで共同幻想の一つの極致として論じたように、対象として国家を解剖するには存在論として捉えねばならない。

いわゆる暴力装置による身体的な強制(税務署の差し押さえや警察とか)は国家主権の例外状態に過ぎず、日常的に国民という従順な主体=在庫として現存在を枠に嵌めて駆り立てる**ゲシュテル**が支配の本質であり、その開示様式を民衆の気遣いに了解させてるのが**スペクタクル**が映し出す〈意味〉の共同主観性なのだ。

ゲシュテルは例えば、大型店舗などで放送される業務連絡の呼び出しはまさに労働者を均質で交換可能な在庫として指定の担当業務に徴募するが、そこに仕事中は就業規則やノルマに管理され企業に自らの労働した成果が奪われる「疎外」と配置がレジ打ちの場面では客との対人関係が共存在ではなく固有性が削り落とされた単なる商品と代金の交換としてしか現れない「物象化」の二つの抑圧が生じる。

スペクタクルの具体例を挙げると、集中的な形では軍事パレードや万博や五輪のような大規模な一体感を感じさせるナショナリズムの動員が主にあり、拡散的な形では無駄な消費を煽るメディア広告での体制賛美はもちろん情報化社会におけるネトウヨの言説や萌え要素を記号消費する推し活などがある。また貨幣には価値を持たせる法的な強制通用力と人々が信用し流通してる共同主観との二つの側面がある。

このように存在論的疎外論を用いると、世界システム論のような巨視的な抑圧構造から微視的な日常の慣習における加害性まで汎ゆる社会問題をラディカルに統一的に批判する事が出来るのだ。要するに掛かる問題は、手に馴染んでた存在が表象へ遠ざかり逆に表象に自らが支配される倒錯にほかならない。

すると世界を変革する道筋は、社会から押し付けられた**道具的連関**(物同士の「〜する為に」という繋がり)を一度切断して現存在が手近的なものに自由に再構築する実践となり、すなわち唯一者が所有する為の目的意識的な「状況の構築」に結論する。こうして世界内存在の文脈において**世界革命**は捉え直されるのだ。

## 革命勝利の為に

我々アナキストは権力と向き合う義務がある。フーコー以後の権力論において汎ゆる関係性に〈権力〉が遍在するのなら、我々も自らの権力性を引き受けてそのアナキズム的な在り方を体現せねばならない。すなわち目的意識的自己解体性を原理にした**アナキスト独裁**(全ての権威を破壊する独裁)を組織すべきであって、その対抗権力こそ自由な生の様式であり構築された状況である事に疑いの余地は無い。

現代日本では殆んど壊滅状態(新左翼セクトが辛うじて維持してる全学連の張りぼてを除き)にある**学生運動**と、賃上げ要求など改良主義に成り下がった高齢化が進む**労働運動**との両方を、根本的に乗り越えれる対抗権力の可能性はヴァネーゲムの言う「生の全体性」の回復という**評議会主義**のビジョンにのみ絶対的な自由のもと分裂した世界を再び統合する希望が残されてる。

そして、国家廃絶へ向けて我々は拠点的な対抗権力である評議会を――既存の学生自治会や労働組合を包み込むように――形作らねばならない。民衆の自発的な運動にただ期待するのでもボルシェヴィキのような外部注入論を求めるのでもなく、革命家が参謀として民衆の中に入り働き掛けて革命へと方向付ける「不可視の独裁」すなわち自然発生性を組織化する**状況の構築**によって達成される。

評議会は国家に対峙する!こうした二重権力状態(これは本質的に不安定でむしろ不安定性こそ革命的たる所以である)の危機的状況を踏まえて政府を転覆して、社会組織をアソシエーションという**自由な諸個人の連合**へと置き換えるのだ。日常生活を全体的に自治する評議会を以て政治と疎外を止揚する事で、直接に生きられる体験を取り戻し自由な生を本来的に謳歌する事が可能になる。

> プロレタリア革命は祝祭となるだろう、さもなくば存在しないだろう。

西側のブルジョワ支配階級も東側のスターリニスト党官僚も、純然たる**アナキスト世界革命戦争**の戦列で炸裂する砲火を前に戦慄するが良い!時間を撃ち空間を奪還するこの唯一的革命において、我々が失う物は鉄鎖の他に何も無い…我々が手に収めるべきは全世界である。万国の現存在よ、団結せよ!

Comments

h8value

1 month 1 week ago

Submitted by h8value on April 5, 2026

Great to see libertarian comrades starting up organisations. Your theoretical influence and analysis though, leaves a lot to be desired. I'm not sure why you've decided to reinvent the wheel but it has left me with some questions I think would make for a good conversation...

What is wrong with anarchist communist analysis? where does historical materialism falter in your view? and how do you see yourselves integrating with the broader international organised anarchist tendency? (the icoa for instance)

I'd also be interested in your response to articles such as these:
https://libcom.org/article/anarchists-and-neo-anarchists-horizontalism-and-autonomous-spaces
https://libcom.org/article/anarchists-and-dual-power-situation-or-strategy

AKII_YUKITO

1 month 1 week ago

Submitted by AKII_YUKITO on April 9, 2026

@h8value 質問ありがとうございます。どこに改善の余地はありますでしょうか?存在論的疎外論は「車輪の再発明」でしょうか?先行研究をぜひ教えて頂きたいです。私の見解では無政府共産主義の分析とは対立しませんが、そもそも唯物弁証法はマルクス主義の教条であり実存から乖離した疎外された観念であるため根本的に躓いていると言えます。広範な国際的な組織化されたアナキズム運動とは是非とも理論面でも行動面でも連携していきたいと思っています。

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